スカートが2枚重ねの大きなフレアになっているテニスパンツスコートの作り方です。
スカートの中に同じ生地でパンツを付けているので着る時も1回ではけるし、スカートの中が見えてもいやらしくないので気に入っていて、最近はもっぱら手作りテニスウェアを愛用しています。
テニスに限らず、ランニングやサイクリングや他のスポーツをされている方にももちろんオススメですよ。
フレアスカートとは、「朝顔のように広がったスカート」という意味があり、くるっと回るとスカートがひらひらと広がるので女子力あがるデザインです。
サーキュラースカートのようにウエストから360度の円形スカートでスポーツ用のウェアを作ってしまうと、中にパンツがついてるとはいえ、丸見えになりすぎてしまうので、ウエスト周りはすっきりとさせてヨーク切り替えでフレアのスカートをつけるというデザインにしました。
フレアスカートは長さの違うものを色や柄を変えて、2枚重ねにしてダブルフレアのスカートにしてもいいし、シンプルにしたい場合は大きい方のフレアスカートだけにしてもいいです。
ウエストゴムはひと手間かけて、ギャザーのはいったウエストゴムにしてみました。
縫い方は動画で説明しています。
シンプルなテニスパンツスコートはこちら↓
用意するもの
- お好きな生地150cm幅 約2m(全て同じ生地を使用した場合)
- 35mm幅の太い平ゴム
ダブルフレアのテニスパンツスコート A3印刷済み型紙
A3用紙12~13枚に印刷した型紙です。
A3用紙は発送の都合上、半分に折らせていただきクリアファイルに挟んでお送りします。
1,760円(税込み・送料別)
スカート丈 | 最大ウエスト | ヒップ | |
---|---|---|---|
S | 約34 | 約86 | 約120 |
M | 約36 | 約90.5 | 約126 |
L | 約37.5 | 約94.5 | 約132 |
XL | 約39 | 約99 | 約138 |
※最大ウエストサイズは、ウエストゴムを入れなかった場合のサイズです。
※実際のヒップのサイズが最大ウエストサイズよりも小さい必要がありますが、ニット生地で作る場合は多少横に伸びますので目安としてお考えください。
型紙をお使いいただくには、貼り合わせる必要がございます。
生地の裁断と印付け
生地を裁断する
生地を中表に折り、裁断します。
スカートのパーツは「わ」にして裁断します。ポケットを左側だけにつけるので、ポケットのパーツは中表で2枚裁断します。
パンツの前身頃と後身頃はそれぞれ中表で各2枚ずつ裁断します。
ベルトは1枚で裁断します。
これはパンツとスカートを一緒にまとめるウエストベルトになります。型紙に書いてあるポイントに印をつけておきましょう。印だけではどちらがCFでどちらがCBなのかがわからなくなるので、色の違うマチ針をつけておくとかしつけ糸の色を変えるなどでわかるようにしておいてください。スカートの部分の印付けが少しややこしいのですが、「わ」で裁断したものを表を上にして開くとこのようになっています。
「わ」にして裁断をしたほうが効率がいいのですが、広げた時につけておいた印が重なってしまう場所が3か所あります。上の図を見ながら不要な印は取ってください。
印付けは後で説明している「OHARICO流印付けの方法」でやると、不要な印をとることも簡単ですよ。
CF(Center Front)・・・前中心
CB(Center Back)・・・後中心
SP(Side Point)・・・脇
型紙についている二重の半円のマークを「わ」といいます。
生地を半分に折った折山に「わ」のマークを合わせて裁断します。

OHARICO流印付けの方法
生地の裁断の時に印付けをするのですが、OHARICOではチャコペンやチャコペーパー、ルレットを使わず簡単なきりじつけの方法で印をつけています。簡単なきりじつけは型紙の上から、2本どりの仕付け糸で印をつけたいポイントを通して、短く切っておきます。
生地を2枚重ねているときは、生地と生地の間もはさみでカットしておきましょう。
「きりびつけ」とか「きりび」と呼ぶ人もいます。普通のきりじつけよりも簡略化したやり方ですが、糸が抜けてしまわないようにさえ気をつけていればこの1本通すだけのきりじつけでも十分ですよ。

パンツを縫う
パンツの前身頃と後身頃を中表に合わせ、脇と股下の部分の対応するところをマチ針で合わせます。
出来上がり線通りに縫い、縫い代を2枚一緒にロックミシンまたはジグザグミシンをかけて始末します。
ミシンをかけたら、縫い代は前身頃側に向かってアイロンをかけて倒します。
通常は、パンツの脇の縫い代は後身頃側に倒すのですが、あとでスカートとくっつけたときに縫い代が後身頃側にだけにかたまって厚くなってしまうので、パンツの脇の縫い代を前身頃側に倒しておく方が縫いやすくなります。

どちらか片方の足を表に返し、もう片方の足の中にいれることで、ズボンの足は中表に合わさります。
ポイント同士を待ち針で合わせて留めます。
端から1cmのところを縫います。ここは股ぐりと呼ばれるところです。
着ているときに負荷がかかりやすい場所だからお尻がやぶれないように2度縫いします。
縫い終わったら、2枚一緒にロックミシンまたはジグザグミシンをかけ、この縫い代は右見頃に倒しておきます。(どちらでもいいのですが、私は右に倒すように統一しています。)
外側が表になるように返すとパンツの形になっています。
裾はロックミシンかジグザグミシンで端を始末し、出来上がり線どおりに折り返して端ミシンをかけます。

スカートを縫う
スカートBのほうは先に裾の始末をします。裾の始末をする場合は、細く三つ折りをしてミシンをかけます。
生地にもよりますが、スポーツウェアに使うようなポリエステル系のニット生地は切った端がほつれにくい場合が多いので私は切りっぱなしにすることが多いです。裾も軽やかになるし、手間も省けるのでおススメです。スカートAとスカートBを広げて、Aの上にBを乗せ、端から0.7cmのところをミシンで縫います。
スカートの左側に脇ポケットを付ける場合について説明しています。

縫い代は後側に倒れるようにアイロンで押さえます。

スカート部分の上下の対応するポイントは図のようになっています。

スカートの上下のパーツが中表に合わさるようにし、右脇、左脇、CF、CBの順にポイント同士をマチ針で合わせてからそれぞれの間にもマチ針を打っていきます。
マチ針で合わせることができたら、端から1cmのところを縫ってから端を2枚一緒にロックミシンまたはジグザグミシンで始末します。
縫い代はアイロンで下方向に倒しておきます。

スカートを縫い合わせたらこのような形になっています。
切り替えたつなぎ目が落ち着かない生地の場合は、コバステッチを入れます。
端から1~2mmをミシンで縫うことを言います。ほかに端ミシン、コバミシンなどの言い方があります。

脇ポケットを付ける
スカートに脇ポケットをつけて、左脇を縫い合わせます。やり方はこちらのページを参照してください。ウエストの始末
パンツもスカートもそれぞれ形ができてきたので、二つをあわせてウエストの始末をしていきます。
スカートの中にパンツを入れて、ポイント同士を合わせてマチ針を打ちます。
ウエストベルトは、外側を表にして横方向に半分に折り、アイロンで折り目をつけます。
折り目を開いて、今度は縦方向に半分に折って端を合わせます。
縫い残した場所はウエストゴムが入る場所です。ウエストゴムの出入り口が服の内側にくるようになります。
片側は1cmほど縫い、反対側の端は中心より0.5cm上までを縫います。
縫ったらアイロンで縫い代を開いておきます。縫わなかった部分は縫い目の延長で折り目がつきます。
ベルトをはじめにつけておいた折り目で半分に折ります。
ゴムの出入り口があるほうが外側になるようにスカートパンツのウエストと合わせます。
ベルトが一番外側になるようにして、ポイント同士を合わせたら端から1cmの所を縫います。
端はロックミシンかジグザグミシンで始末します。
こちらのウエストゴムを入れると同じようにゴムを入れます。
ギャザーウエストゴムの縫い方
普通のウエストゴムの入れ方のままでもいいけれど、動きが激しく洗濯が頻繁になるスポーツウェアは中のゴムが折れやすいので、ウエスト部分にゴムを縫い付けてシャーリングのようなギャザーがはいる仕上げにしました。
ひとてまかかるけどこれをした方が着心地がしっくりくるなと個人的には思います。
動画で見てもらうほうがわかりやすいと思老いますので、こちらをご覧ください。
ダブルフレアのテニスパンツスコートの作り方まとめ
裾の始末をする場合は、細く三つ折りをしてミシンをかけて完成です♪
初めのほうにも書きましたが、私は裾を軽やかにしたいので裾は切りっぱなしにしています。
ほつれにくい生地だけど、ほつれてきてから縫えばいいかな(笑)
スカートをめくってみました。外側と同じ生地なので見えてもいやらしくないし、むしろ可愛い。パンツの色を思いきり変えて目立たたせるというのも好みによってはアリですよね。
白すぎて見えにくいかもだけどトップスはノースリーブのタンクトップと合わせてみました。

これはパデルという私がはまっているベンチャースポーツの試合で着たものです。

こちらは相方のブルーバージョン。
マスクがいつでもできるようにと、フレアーの上の段と同じ生地で立体バンダナマスクをつくりました。

こちらも同じ型紙で作ったお気に入りのスコートです。この写真ではわかりづらいですが上の段のフレアーは透ける生地になっていて、下のミントブルーが透けて動くたびに立体感のあるテニススコートになりました。

これは、上の段のフリルをつけずにヨーク切り替えだけにした、シングルフレアのテニスパンツスコートです。
これもめちゃめちゃ使用頻度が高いウェアです。とっても薄くて透ける吸汗速乾生地なんだけれどパンツとスカートが重なっていることでほどよい透け感になっています。

シンプルなのでどんなTシャツにも合わせやすいです。
ちなみに、このコーデのTシャツはフレンチスリーブTシャツのネックラインを広めにあけてアレンジしたものです。女性らしいシルエットのフレアースコートはインナーパンツがついているから、かっこよくもあり可愛くもあり、思いきり動けるからスポーツ女子にオススメです。自分でスポーツウェアが作れると、もっとスポーツするのが楽しくなりますよ!

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