犬のフード付きタンクトップの作り方のご紹介です。ヨーキーのタラちゃんが私のはまっているテニスみたいなスポーツ、パデルのコートによく来るので、タラちゃんにもチームウェアを作ってみました。
人間チームは、先日プリントでオリジナルTシャツを作ったのですが、小さいワンコには特別に作らないとね。

背面に刺繍をいれました。刺繍ミシンはずいぶん前から持っていたけど仕事で数回使ったくらいであまり使いこなせていませんでしたが、伸縮性のあるニット生地に刺繍する際の注意点やコツなどがわかってきたので、これをきっかけにいろいろと研究しました。

表側はこんな感じになっています。首周りと裾周りに柔らかいゴムをいれているのでわりといろんなワンちゃんに対応できるかと思います。着脱させやすいのもポイントです。
同じ型紙でフードをつけないバージョンのタンクトップも作ってみました。さわやかな色の組み合わせが気に入っています。
用意するもの
- お好きな生地90cm幅 約50~60cm
- ニットバイアステープまたはバイアステープ用生地
- 6~7mm幅のゴム
犬のフード付きタンクトップ A4印刷済み型紙
A3用紙3~4枚に印刷した型紙です。クリアファイルに挟んでお送りします。後着丈 | 前着丈 | 首周り | 胴回り | |
---|---|---|---|---|
XS | 24.5 | 17 | 24 | 36 |
S | 27 | 19 | 27 | 40 |
M | 30 | 21 | 29 | 43.5 |
L | 32.5 | 23 | 32 | 48 |
XL | 35 | 25 | 35 | 52 |
ニット生地に刺繍をする
犬の服などの小さいものは、服ができあがってから刺繍をしようとすると刺繍枠にはまらないので、縫製する前の平らな状態で刺繍をします。
いつも伸縮性のない布帛(ふはく)に刺繍をしているので、刺繍枠にピーンと布を張った状態で刺繍をしますが、ニット生地をひっぱって刺繍してしまうと枠から外したときにしわしわに戻ってしまいます。
なので、ニット生地の裏面に接着芯を貼って、生地をひっぱりすぎないようにかつシワがよらないように・・・と刺繍枠に張って刺繍してみました。

刺繍ができたら、接着芯の余分なところは、ハサミでギリギリまで切り落とします。
同じデータで布帛に刺繍したバージョンはこちら。

糸がびっしりと刺繍されています。

針を挿すたびに少しずつ生地が伸びるようで、二週目に同じ場所を縫う時に縫いずれができてしまっています。
でもまあ、これはこれでアナログっぽくてコミカルな雰囲気の仕上がりととらえればいいか(笑)
今回はニット生地を安定させるために不織布の接着芯を貼ってみましたが、刺繍した後に破って取り除くことができる刺繍安定紙があるとのことで、刺繍部分がソフトな仕上がりになりそうなのでとても良さそうです。
型紙と生地の裁断
生地を折り、型紙の「わ」の部分と生地の「わ」の部分を合わせて裁断します。
型紙についている二重の半円のマークを「わ」といいます。
生地を半分に折った折山に「わ」のマークを合わせて裁断します。

今回必要なパーツは下記のとおりです。
- 前身頃 1枚
- 後身頃 1枚
- フード 2枚
リードホールを開ける
服の下からリードを通す場合は、リードホールを開けておく必要があります。
使用しているリードにもよりますが、2cmくらいの穴を開けたかったので、直径1.8cmのボタンをセットし、ボタンホール縫いをしました。
身頃を縫う
前身頃と後身頃を中表に合わせて、端から1cmを縫います。
私は縫い代を少し細めにしておいてロックミシンで縫っていますが、直線縫いミシンと、端をジグザグミシンで縫うのでもOKです。
反対側の端も合わせて同じように縫います。
人間の服と違って、前身頃と後身頃の大きさに差があるので一気に立体感がでてきますね。
縫い代は外側に倒してアイロンで整えます。
フードを縫う
中表に合わせて、フードの端1cmのところを縫います。
ここで、OHARICO立体マスクでおなじみ、簡易アイロン仕上げウマの登場です!
タオルや布などを丸めて適当な大きさにくるくると巻いたものをアイロン台のかわりにすることで、丸みのあるものにアイロンをあてる時にとっても綺麗に仕上がるので便利です。

このアイロン仕上げウマに犬服のフードをかぶせて、縫い代を左右のどちらかに倒しながらアイロンをかけます。


フードの入り口(顔側にくるほう)を出来上がり線で内側に折って三つ折りにして、端から0.2cmくらいのところにミシンをかけます。

パーカーのフードができました。
身頃にフードをつける
後側からみると身頃とフードがこのように合わさります。
まずは身頃の後中心とフードの後中心をマチ針で合わせ、端を合わせながら外側に向かってマチ針で留めていきます。
端から1cmのところを縫います。
私はロックミシンで縫っていますが、直線縫いとジグザグミシンの方も端の始末は忘れずに。
首元にゴムをいれる
前身頃の上部を端から1cm測ってアイロンで内側に折り曲げます。
今折った前身頃の上端だけ、端から0.8cmのところにミシンをかけます。ここがゴム通し部分になります。
前身頃と同じ幅かそれよりちょっぴり長めくらいのゴムを用意します。
実際に使うのはもっと短い長さになりますが、縫い付けやすいように少し長めに用意しています。
ゴム通しにゴムを挟んでセットします。


先ほど縫ったところの端からゴムを通していきます。

通したゴムを完全にひきだしてしまわないように気を付けて、反対側からゴムを出します。

入り口のゴムを縦方向にしっかりと縫いとめます。前身頃と後身頃の縫い目のちょうど上で縫うと見た目も綺麗ですよ。
ワンちゃんの首周りの大きさにもよりますが、ゴムをひっぱって布を縮めた状態で7cmになるように調節し(Sサイズ)、反対側の端も縫い目の所で縦方向に縫い止めます。
ゴムをひっぱって布を縮めた状態の長さの目安は、各サイズの型紙に記載してあります。あくまでも目安ですので、ワンちゃんにあわせて調節してくださいね。
左右の余ったゴムは切ってしまいましょう。
バイアステープでくるむ
市販のバイアステープを使う場合は、ニット生地でできた伸縮性のあるテープを使います。
バイアステープの作り方はこちら↓
袖ぐりをバイアステープで始末
バイアステープの折り目を開いて、バイアステープと身頃が中表になるように合わせます。
袖の下側の脇の縫い目から始めるのですが、終わりと少し重なるように余裕を持たせてマチ針で留めはじめます。
ぐるりとマチ針で留めて、終わりも少し余裕をもってテープを切ります。そうすることでテープとテープの端を少し重ねることができます。
折り目の上にぐるりとミシンをかけていきます。
こんな風にバイアステープが袖につきました。
バイアステープの下端を上方向に持ち上げて、縫い代もくるむようにして内側に三つ折りにします。
折り返した内側は、手縫いで奥まつりなどで糸が見えないように縫います。


バイアステープでくるんだ袖口の出来上がり♪
裾をバイアステープで始末
裾もバイアステープと身頃を中表に合わせて、脇の縫い目からマチ針を打ち始めます。端の重なりを考慮してここも少し余裕を持ってスタート。
バイアステープをマチ針で留める場合は、ほんの少しテープをひっぱり気味にしながらきっちり留めていき、折り目の上にミシンをかけます。
犬服や小物などの小さいものはこの方法でもいいのですが、人間サイズの服の裾など距離が長くなるとマチ針で留めるのは大変です。
そんな時は、バイアステープと生地の端を合わせながらミシンで直接縫っていっても大丈夫ですよ。
テープがたるまないようにピンと張りながら端を合わせて縫っていきます。
テープの終わりの端は最初の端と重ねられるように少し余裕を持ってカットします。
裾にゴムを入れる
前身頃の裾に伸縮性を持たせるためにゴムを入れます。前身頃の裾の幅と同じくらいの長さのゴムを用意します。
ここもワンちゃんの体型や種類によりますが、Sサイズでゴムの長さが12cmにしました。
脇の縫い目のちょうど下あたりにゴムをマチ針で留めます。ゴムの端は1cmほど余裕を持ってつけています。
反対側の端にも同じようにつけます。ゴム全体の長さがSサイズで約10cmになります。
縦方向にミシンでしっかりと縫い止めます。
ゴムと縫い代をバイアステープでくるみながら手縫いで奥まつりをしていきます。
もちろんゴムのほうが短いので、ある程度縫ったらゴムを進行方向にひっぱって生地をよせながら縫い進めていきます。
ゴムの入っている部分は手縫いのほうがいいですが、ゴムのはいっていないところも全部手縫いで奥まつりをしていっても綺麗ですし、手縫いは疲れる~というかたは平らな部分はミシンでコバステッチをしてバイアステープを包んでもいいとおもいます。
端から1~2mmをミシンで縫うことを言います。ほかに端ミシン、コバミシンなどの言い方があります。

犬服の作り方まとめ
モデルはタラちゃん(1歳)です。
「フードを被る気は全然ないけど、選手のみんなとおそろいのチームウェアを着れて嬉しい。」と言っています。(たぶん)
なので、うちのおとなしい白グーフィーくんにフードかぶり状態で着てもらいました。
うちのおとなしいテディベアさんはパツンパツンだけど、ゴムがはいっているおかげで頭も通ったし一応着れました。
ノースリーブなので腕がこんなにがっちりしてても大丈夫です。フードはとてもじゃないけど被れそうにありませんが(笑)
伸縮性のあるニット生地と優しいゴム入りの犬服でワンちゃんにストレスがないように心を込めて作りました。

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