革の長財布作りの続きです。私はいつも2種類の革を使ってツートンカラーにしますが、1色でももちろん、パーツごとに色を変えてもっとカラフルに作ることもできますね。同じ型紙でも素材や色を変えることで全然違うものになる、これもハンドメイドの醍醐味ですね。
型紙の通販
革の長財布ダブルコインケース A3印刷済み型紙
A3用紙2枚に印刷しています。
A3用紙は発送の都合上、半分に折らせていただきクリアファイルに挟んでお送りします。
型紙をお使いいただくには、貼り合わせる必要がございます。
表地の前ポケットを作る
財布の前面補強の革と、カードポケットのうち1枚の革を用意します。
カードポケットの革のむかって左端の裏に両面テープを貼って、前面補強の革と右端を合わせて配置します。
カードポケットの型紙は長めに作ってありますので、はみ出した部分をカットし端を揃えます。
カードポケットと前面補強を接着させた部分の端から5mmにミシンをかけます。
カードポケットの革2枚目を用意し、先ほどのカードポケットから1.5cmずらしたところに仮接着をして端から5mmにミシンをかけます。
前面補強の一番下の端に両面テープを貼っておきます。
財布の表革を用意します。まずはマグネットホックのオス側をつけるのですが、型紙にマグネットホックをつける位置の印が付いているので目打ちなどで軽く印をつけておきます。
マグネットホックのつけ方はこちらをご参照ください。
表地の端から1.5cmずらした位置にさきほどの前面補強を仮留めします。
ミシンで、全体の中心をマグネットホックのギリギリの位置まで縫います。
これで財布の前面にカードポケットが4つできました。
この合体させた表地に裏地とコインケースのパーツの端を揃えてクリップなどで留めます。
裏地に内ポケットをつける
財布を仮で組み立てるとこんな感じになりますね。長財布の形が見えてきて楽しくなってきます。
ポケットの革2枚それぞれの片側の長い1辺に両面テープを貼ります。
裏地の蓋になる側から8.5cmのところにカードポケットの1つ目の端を合わせます。両面テープをはがして仮留めをしてください。
端から5mmのところを縫います。
2つ目のカードポケットは1つ目のカードポケットから1cm前側にずらしたところに配置します。
両面テープをはがして仮留めし、端から5mmを縫います。
カードポケットをまたぐように中心を縫います。裏地に4つのカードポケットが付きました。
これで表地と裏地の準備ができました。
財布を組み立てる
表地と裏地を前面にあたる部分の端を合わせて外表に配置します。前面の端の辺は両面テープで仮留めしてください。
図のように5mm端にミシンをかけます。
裏地の裏側の残り3辺に両面テープを貼ります。
このまま両面テープをはがして貼り付けてしまってもいいのですが、そうすると財布の形になったときの内側と外側にずれがでてきて、内側に来る裏地部分にしわが寄ってしまうんです。
そうならないためにちょっとコツがいるのですが、
裏地のほうをやや突っ張り気味に配置して、左右の端の両面テープをはがして貼り付けてしまいます。
貼り付けるときに裏地と表地が今のようにまっすぐだとうまく貼れないですよね。
だから、自然と財布の前面が折られた時の形になっていきます。こうすると裏地がたるまないで綺麗に接着できます。
コインケースが接着する位置に両面テープを貼ります。
コインケースの位置を合わせたら両面テープで貼りつけます。なるべく平らになるようにジャバラの部分を思いっきり開いて前面の左右端から5mmのところにミシンでステッチをかけます。できるだけ財布の底に近いところから縫いたいですが、無理しないように底の部分がきっちりと縫えていなくても、コインケースがしっかり接着できていればかまいません。
左右とも前面部分にコインケースが縫いつけられた状態です。
奥側のジャバラも縫い合わせます。左手でジャバラを思い切り開くと縫いやすいですよ。
財布本体にコインケースが縫い付けられました。
コインケースより上部が財布の蓋の部分になるのですが、左右の5mm端にミシンをかけてください。このときも財布の蓋が折れ曲がることを考慮して裏地を引っ張り気味につけてくださいね。
ミシンをかけ終わったら、余分な革は端を合わせてよく切れるカッターで切り落としてください。
最後にひっついていなかった上部の両面テープをはがして接着します。
財布の蓋の部分を処理して完成
裁断の際にあらかじめ表地のほうが長くなっているのですが、表地のはみ出た部分の端に両面テープを貼ります。
メス側のマグネットホックを付けるので、マグネットでオス側とメス側がひっついた状態にしておいてください。
まだ両面テープははがさないでくださいね。
折り返しになる部分を仮で折ってみて、メス側のマグネットホックの位置の目安がつくように実際に財布の蓋を閉めた状態にしてホックの位置にうっすらと印をつけます。
マグネットホックの足が通る位置にカッターで切り込みを付けて、ホックをつけます。
マグネットホックが付いたら、まだはずしていなかった両面テープをはがして貼り付けます。
気になる人はここをステッチかけてもいいのですが、私は蓋の雰囲気をふんわり仕上げたいのでステッチは省略しています。つまり、蓋の折り返しの部分は両面テープだけで閉まっている状態なのですが、今までこの部分の両面テープがはがれてきて困ったことは特にありません。
そしてそしてようやく長財布の完成です!!
あとがき
いや~。説明書くのとっても大変でした。どこまで丁寧に書くべきか迷うところもあったり、この記事つくる労力のわりにこの財布縫える環境が整っている人そんなにいないんじゃないかな?と心折れそうになったりしながらでしたが、もし誰かのお役に立てたら幸いです。
こういう風にネットで載せるよりもワークショップを開催したほうがいいのかな?というかんじの内容ですので、もしご興味あればお問い合わせくださいね。
いつも楽しく且つ期待しつつ拝見させていただいております。
PCの操作は詳しくなく興味あるところをウロウロするのがPC活用の
第一位です。
革細工は(以前はアメリカンクラフト)少ししていますがこんなに
簡単にわかりやすい作り方、説明はとても的を得ていておはりこさんの
凄さが伝わってきます。革漉き、縁返しも要らず誰にでも挑戦できるってすばらしいです。これからも楽しみにしております。
福田様
お返事遅くなってすみません。
そんな風に言っていただけると嬉しいです♪とっても励みになります。
革細工の奥の深い技術に精通していませんが、作りたいものに挑戦しながら作っていくのが楽しいなと思っています。まだまだ学ぶことはたくさんありますが、暖かく見守っていただければ幸いです。