毎日使うものだから気に入った形のお財布が欲しい。コインを入れる部分が2か所あって、それでいてスッキリしたデザインで派手めなもの。そんなわがままを叶える財布は作るしかないということで作ってみました。
しっくりくる長財布を作りたい
ここ何年も、手作りの革の長財布を使っています。自営業なので財布の中にレシートがたまりやすいから仕切りが多いほうがいいし、コインケースの部分も2つほしい。片方は純粋に小銭を入れてるけれど、もう片方はなんかの回数券だったり、絆創膏だったり、おみくじとかお守りだったりを入れたい。カードポケットも多いほうがいいよね。
・・・・て、財布がパンパンになるわけだ。
欲しくてもなかなか売ってないんですよね。小銭いれるところが2つある長財布。そこで、ないなら作っちゃえ!というのが始まりでした。
ちょっとずつパターンを修正し、縫い方を変更し、そろそろ完成形なので型紙の販売と作り方の説明ができるようになりました。(すごく長いです。)
私の場合ミシンは工業用の足踏みミシンを持っているので、革が何枚か重なってそこそこ厚くなっても縫えるのですが、ご家庭のミシンではもしかしたら針が折れてしまうかもしれません。分厚いところは手縫いでがんばるという方もおられますので、そこらへんは自己責任でよろしくお願いします。
用意するもの
- 薄手の革 2種類革の大きさはパターンをのせて裁断できるかどうかご判断ください。
- 20cmファスナー 2本
- マグネットホック 1セット
- 3~5mm幅の両面テープ
コインケースを作る
コインケースの革を4枚カットします。20cmファスナーを2本用意します。
コインケースの長い辺の裏側1辺に両面テープを貼ります。
ファスナーの務歯から5mmほど離れたところに両面テープをはがして貼り付けます。長さ方向はファスナーのだいたい中央にしてください。
ファスナーを挟んで反対側も同じようにつけます。
端から3~5mmのところをミシンで縫います。革は待ち針が挿せないのでマチ針の代わりに両面テープを使っています。両面テープを使うと縫いずれしにくいので仕上がりがきれいですよ。
ただし、ミシンで縫った後はテープの接着剤がミシン針についてしまうので、こまめに万能オイルを少し浸み込ませたウエスなどで接着剤をふき取ってください。
コインケースサイドの革の長いほう1辺の表側に両面テープを貼ります。
コインケース本体の革と、コインケースサイドの革を中表にして、端を合わせます。さきほどの両面テープで貼り付けてください。
コインケースサイドの革はなるべく薄いほうが縫いやすいです。
端から5mmのところにミシンをかけます。左右とも同じようにするのですが、
ファスナーのスライダーが必ずサイドの革の内側に来るようにスライドさせておいてください。
コインケースサイドを開きます。布と違ってアイロンをかけられないので文鎮など重みのあるもので型をつけるようにしてこすります。革に傷をつけないように注意してください。
コインケース本体を裏返します。
端を合わせて畳みます。
底とサイドを縫い、余分な箇所をよく切れるカッターなどで切り落とします。
サイドの上端をめくり、ファスナーの端を1cmほど切り落としておきます。
ジャバラを作ってコインケースを合体させる
財布を開けた時にびよーんと開く蛇腹の部分を作ります。ジャバラのパーツを2枚用意してください。
革を中表に半分に折ります。折り目をつけるために文鎮などでこすります。
「わ」になった部分の端から5mmのところを縫います。「わ」から3cmずつ離れたところの2本の線がこの後の折り目になるのですが、わかりやすいようにペンで印をつけました。実際はペンだと跡がのこってしまうので鉛筆か、芯をださないシャーペンなどで分かるように型つけてくださいね。
本体のコインケースサイドの側面をまたぐように両面テープを貼ります。
「わ」に近い1本目の線で山折りをし、コインケース本体を挟みます。先ほどの両面テープが仮留めの役割を果たしてくれます。仮接着できたら端から5mmのところをミシンで縫います。
2本目の線で谷折りをして、
端から5mmのところをミシンで縫います。
「わ」を挟んで反対側、も同じように山折りと谷折りの作業を繰り返し、コインケース2つをジャバラでつなぎます。
左右とも同じようにできたら、コインケース部分は完了です。2つのコインケースのファスナーの方向を揃えてくださいね。
財布の作り方、後編に続きます。