裏地付きのウエストゴムスカートの作り方をご紹介します。
裏地があるとスカートの型崩れも防げるし、夏はサラっと快適に、冬は風通しを防いで暖かくと格段に着心地が良くなります。
服を選ぶときもついつい裏地があるかどうかでその日着る服を決めたりもしますよね。
ウエストゴムスカートに裏地をつける方法を知っておくと、一般的なつるっとした裏地を使うときだけではなく、透ける生地と透けない生地を組み合わせたレイヤードスカートや、内側をパンツにしたスポーツウェアのスコート、さらにバルーンスカートにも応用できたりと、デザイン的にも作れる服の幅がぐっと広がりますよ。
もちろんできるだけ簡単なスカートを作りたい場合は裏地なしで作る方法もあります。
裏地付きのウエストゴムスカートの作り方動画
スカートの作り方がわかりやすいようにミニチュアで作っています。
動画では伝えきれない部分はこのページで解説していきますが、動画も見ていただけるとさらにわかりやすいです。
表スカートを縫う
裏地なし、ポケットなしのシンプルなウエストゴムスカートの作り方はこちらです。表のスカートの縫い方は「脇の縫い代を開く」ところまで同じです。
裾を始末する
裾の始末をするタイミングは、ある程度スカートができてから着てみて長さを調整したい場合もあると思いますので、その場合は裾を始末する順番を後にまわしてください。
裾にロックミシンまたはジグザグミシンをかけてほつれないように始末します。

裾を出来上がり線で折って、アイロンで型をつけ、一周ぐるりとミシンをかけます。
ウエスト部分は、出来上がり線で折って、アイロンで型をつけておきましょう。
動画をみていただいたほうがわかりやすいと思いますが、同じ幅で折る作業をするときに、普通の定規よりも洋裁用のスケールを使うととても効率がいいですよ。

裏スカートを縫う
スカートの裏地にあたる裏スカートを縫います。端の始末の方法は2通りあって、動画で解説している表スカートと同じ方法とキセをかける方法があります。デザインや生地の扱いやすさなどによってお好みの方法をお選びください。
端を始末して縫ってから縫い代を開く方法

身頃の脇それぞれにロックミシンまたはジグザグミシンをかけて端を始末してから、前身頃と後身頃を内側が表になるようにマチ針で端を合わせて、出来上がり線通りにミシンで縫い合わせます。

縫い代をアイロンで開きます。
このやり方は裏地にあたる生地がある程度しっかりしたスカートやパンツ、裾が広がっているスカートなどヒップから足回りに余裕がある服の時に向いています。
端を一緒に縫い合わせてキセをかける方法
洋裁用語のキセとは、裏地にゆとりをもたせて伸縮性をよくするために、生地と生地のつなぎ目を縫い目で開かずに、縫い目から少しずらした位置で開くようにする手法です。


前身頃と後身頃を内側が表になるようにマチ針で端を合わせて、出来上がり線の0.5cm外側を縫います。
前身頃と後身頃の端を一緒にロックミシンまたジグザグミシンをかけて始末します。

出来上がり線で折ってアイロンをかけます。このときに縫い代は後ろ身頃側に倒します。
この時点ではアイロンで折り目をいれただけになりますが、このあとでウエストや裾を縫うことになるので、キセのかかった状態を保つことができます。
このやり方は一般的な裏地の始末の方法で、ベンベルグなどの薄い裏地用の生地を扱う時に使われます。
裾を始末する

裏地の裾はロックミシンまたはジグザグミシンをかけてほつれ止めをしてから、出来上がり線で折ってミシンをかける方法と、出来上がり線で折って三つ折りにしてからミシンをかける方法があります。
表スカートと裏スカートを縫い合わせる
裏スカートの用途として、一般的な裏地としてつける場合と、レイヤードスカートのようにスカートの中にスカートを入れる場合があります。
作りたい服に合わせて表と裏を合わせてくださいね。

一般的な裏地としてつける場合は、外側を表にした表スカートの中に、内側を表にした裏スカートを入れます。

内側にくるスカートが、レイヤードスカートのように、みえてもいいものとしてつける場合には、外側を表にした裏スカートを入れます。

それぞれの一番上の辺をマチ針で合わせます。この時、最初に脇を合わせます。それぞれの脇の縫い目にマチ針が通るようにするとぴったり合わせられますよ。
その次に、前中心同士、後中心同士を合わせます。
大人サイズのスカートならさらに半分の位置にも印をつけていると思うのでその印同士を合わせます。
各ポイントを合わせられたら、その間を補うようにしてマチ針を留めていきます。

上部の端を2枚一緒にロックミシンなどで縫い合わせます。ロックミシンをお持ちの方はそれで大丈夫ですが、ジグザグミシンだけだと少し心もとないので直線縫いをしてから端の始末としてジグザグミシンをかけるといいです。
あらかじめつけておいた出来上がり線の折り目で折ると、図のようになっています。青い斜線の部分がウエストゴムを通すところになります。表スカートと裏スカートを縫い合わせた縫い代は裾側を向くようにアイロンでしっかり押さえます。
縫い代を抑えるように一周ぐるりとミシンをかけます。これで表と裏のスカートがしっかりと縫い合わせられると同時に、縫い残しておいた脇の部分がゴム通し口になっています。
ウエストゴムを通す
ゴム通し口からウエストゴムを通してゴムの端を縫い合わせます。ゴム通し口は手縫いでコの字とじをして出来上がり。
ウエストゴムをさらにプロっぽくギャザーのはいったウエストにする場合はこちらの動画をご覧ください。

裏地付きウエストゴムスカートを裏返してみるとこんな風になっています。







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