ニットの生地でタックパンツの作り方です。必ず伸縮性のある生地で作ってくださいね。出来上がりはこんな感じです。
ファスナー付けや芯貼りもいらないから意外と簡単に作れるんですよ。デザインはウエスト部分を太めにして腰を包み込むような形で着心地がとっても良いです。
ウエスト部分に左右それぞれ2本のタックを入れ、ポケット部分にも2本のタックを入れて立体的なシルエットにしているのでヒップが大きく、足が細く見える女性的なラインになっています。体の形を補正するようなデザインなので、楽なのにスタイルが良く見えて嬉しいので、生地違いでたくさん作りたくなります。
前身頃は少し浅く、後は深くなるようにしているのでアクティブに動いても背中が出ません。
用意するもの
- お好きな生地 110cm幅なら約2.2~2.5m
ニット生地で作るタックパンツA3印刷済み型紙
A3用紙12枚に印刷した型紙です。
A3用紙は発送の都合上、半分に折らせていただきクリアファイルに挟んでお送りします。
1,650円(税込み・送料別)
ウエスト | 股上 | 股下 | |
---|---|---|---|
7号 | 70 | 27 | 62 |
9号 | 72 | 27 | 62 |
11号 | 74 | 27 | 62 |
13号 | 76 | 27 | 62 |
15号 | 79 | 27 | 62 |
生地の裁断と印付け
裁断をする

図のように生地を裁断します。
ベルト以外は左右対称にそれぞれ2枚ずつなので、生地を中表に折って裁断と印つけをすると効率がいいです。
OHARICO流印付けの方法
生地の裁断の時に印付けをするのですが、OHARICOではチャコペンやチャコペーパー、ルレットを使わず簡単なきりじつけの方法で印をつけています。簡単なきりじつけは型紙の上から、2本どりの仕付け糸で印をつけたいポイントを通して、短く切っておきます。
生地を2枚重ねているときは、生地と生地の間もはさみでカットしておきましょう。
「きりびつけ」とか「きりび」と呼ぶ人もいます。普通のきりじつけよりも簡略化したやり方ですが、糸が抜けてしまわないようにさえ気をつけていればこの1本通すだけのきりじつけでも十分ですよ。

タックをたたむ
ウエストにあるタックをたたみます。中心側が上になるようにたたんで、待ち針で留めます。

ポケット側のタックは下から上にたたみます。
型紙の形がギザギザして複雑に見えますが、立体的なシルエットになるので、タックをたたんだら端がまっすぐになるように待ち針を留めてください。
ポケットを前身頃につける
ポケットは基本的に「スランテッドポケット」と呼ばれる斜めのポケットなのですが、ズボンの前身頃にタックが加わって立体的な膨らみが出ています。

ポケットと、向こう布を中表に合わせて、図のように端を待ち針で留め、端から1cmのところを向います。

縫ったところをロックミシンをかけて端の始末をします。

向こう布の長い辺と身頃の斜め部分を中表に合わせ、端から1cmのところを縫い合わせます。

縫い代が隠れるようにたたんで、縫い目部分(ポケット口)をアイロンで整えるのですが、縫い目が2mmほど控えられてポケットの内側にくるようにアイロンで押さえると出来上がりが美しいです。


パンツの前身頃が今こんな風になっています。
ポケットと身頃を脇・ウエストの印の位置に合うところで待ち針で留め、端からだいたい8mmくらいのところを縫って仮止めしておきます。
これでパンツの前身頃が完成です。
パンツの縫い方
パンツを縫うのが初めての方はこちらをご参照ください。
基本的なパンツの縫い方です。
ざっくり説明しますと、前身頃と後ろ身頃を中表に合わせて脇と股下を端から1.5cmのところで縫い合わせ、ロックミシンで端の始末をします。

片方の足を表に返し、もう一方の足と中表に合わせたら、お尻部分を縫い合わせます。力がかかるところなので二度縫いでお願いします。縫い代をロックミシンで始末します。

裾をぐるりとロックミシンで始末したら、出来上がり通りに内側に折って、ミシンまたはまつり縫いで始末します。
ウエスト部分の縫い方

4つ折りで裁断したウエストの生地をいったん開いて、中表で長いほうを半分にたたみます。
端から1cmのところを縫います。

縫い代はアイロンで開いておきます。

「わ」になっているほうがウエスト側で、縫い合わせるほうがヒップ側なのですが、ウエストベルトのヒップ側とパンツ部分をそのまま縫い合わせようとするとウエストベルトのほうの生地が短くて足りなくなってしまいます。
生地の伸縮を利用してヒップ側が広くなるように生地を少し引っ張り気味にアイロンをかけます。
こういう作業を「くせとり」と言います。

ウエストベルトは縫い合わせた部分がパンツの身頃の後中心にくるように待ち針を留めはじめます。
後中心、前中心、左右の脇をそれぞれパンツとウエストベルトが中表になるように待ち針で留め、ウエストベルトを少し引っ張ってパンツ部分との生地の長さを合わせるように、間に待ち針を打ち、ウエストゴムを付ける要領で引っ張りながらミシンをかけます。
ぐるりと一周ミシンをかけたらロックミシンで端の始末をして出来上がり。
まとめ

タックが立体的なシルエットを作り出して体系をカバーし、スタイル良く見せてくれるパンツです。

トップスをインにしても、短めのトップスでコーディネートしてもいいですね。
裾も細くなっているのでブーツにインしても可愛いし、ヒールと合わせると女性らしい繊細さが強調されます。

締め付けがないのでルームウェアとして、フリースの生地でも作ってみました。
裾が細くなっているのでショートブーツやパンプスに合わせてもかっこいいかんじのパンツのシルエットです。

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