暑い夏に似合うノースリーブカシュクールを作ってみました。しなやかなドレープの効いたカシュクールは大人の女性に似合うアイテムのひとつですよね。
今回は柔らかいエスニック柄のニット生地と、無地のブルーのニット生地で片身替わりにしてみました。カシュクールを合わせる方向は、着物と同じ前合わせにしています。着物用語では「右前」と呼ぶのですが、「着る人から見て左側の身頃が上になっている状態」です。
わかる人にはわかるレベルですが、ちょっぴり和テイストを採り入れているのがささやかなデザインのこだわりです。
見返しのない作り方なのでパーツは少なめですが、見返しがない分丁寧な処理をしなければいけないところもあります。
用意するもの
- お好きな生地110cm幅 約1.5m(同一生地で作る場合)
- 伸び止めテープ
ノースリーブカシュクールトップス A3印刷済み型紙
A3用紙10枚に印刷した型紙です。
A3用紙は発送の都合上、半分に折らせていただきクリアファイルに挟んでお送りします。
1,650円(税込み・送料別)
着丈 | 肩幅 | |
---|---|---|
7号 | 53 | 35 |
9号 | 53 | 36 |
11号 | 53 | 37 |
13号 | 53 | 38 |
15号 | 53 | 39.5 |
型紙をお使いいただくには、貼り合わせる必要がございます。
生地の裁断と印付け
裁断する
型紙通りに生地を裁断します。とくに前身頃は左右対称ではないので、生地の表側にパターンを置いて裁断してください。
OHARICO流印付けの方法
生地の裁断の時に印付けをするのですが、OHARICOではチャコペンやチャコペーパー、ルレットを使わず簡単なきりじつけの方法で印をつけています。簡単なきりじつけは型紙の上から、2本どりの仕付け糸で印をつけたいポイントを通して、短く切っておきます。
生地を2枚重ねているときは、生地と生地の間もはさみでカットしておきましょう。
「きりびつけ」とか「きりび」と呼ぶ人もいます。普通のきりじつけよりも簡略化したやり方ですが、糸が抜けてしまわないようにさえ気をつけていればこの1本通すだけのきりじつけでも十分ですよ。
タックをたたむ
前身頃の両肩と、左前身頃の脇にあるタックを型紙を見ながらたたみます。
タックのたたみ方はこちらのページの一番下の項目をご参照ください。
伸び止めテープを貼る
カシュクールのデザインは、綺麗なドレープを出したいので柔らかいニット生地を使うのがオススメです。でも、柔らかい生地って思ったより扱いが難しく、服を縫っている間にアイロンや服の重みで伸びてしまいます。こんなときには伸び止めテープを貼ります。
前の肩はタックをたたんだ上に伸び止めテープを貼りました。
襟ぐりや袖口、脇も伸びやすいので今回は伸び止めテープを貼りましたが、生地によってそれほど伸びないものは硬い印象になってしまうので無理に貼らなくてもいいと思います。
ただ、斜め方向(バイアス方向)にカットされた部分はどうしても伸びやすいので<前身頃の肩からわきまでの斜めの線には貼っておいたほうがいいですね。
肩を縫い合わせる
前身頃と後ろ身頃の肩を待ち針で留めて、縫い合わせます。
縫い代は2枚一緒にロックミシンをかけて始末します。
アイロンで、肩の縫い代を後ろ身頃側に倒します。ここまで裁断や縫い方がちゃんとできていれば、型紙では襟ぐりに沿うような縫い代の形にしてあります。
襟ぐりを三つ折りで始末する
肩が縫い合わせられると、前身頃の脇から後ろ身頃の襟ぐりを通って再び前身頃の脇までがつながるので、縫い代を三つ折りにして端ミシンをかけます。
※紫の線は内側まで三つ折りにするべき線がつながっていることを意味します。
端から1cmが出来上がり線なのですが、出来上がり線をアイロンで折ります。
直線のところは簡単なのですが、カーブのところは少しコツがいります。見返しを付けるタイプの服ならば、切り込みをいれてカーブを綺麗に出すのですが、今回のカシュクールのように見返しを付けないタイプは、アイロンで外側を少し伸ばしながら綺麗なカーブになるようにクセを付けて行きます。待ち針で少しずつ固定しながらアイロンをかけるとやりやすいですよ。
出来上がり通りに折れたら、縫い代の端を三つ折りにしてアイロンで整えます。端から1~2mmのところにミシンでステッチをかけます。
袖ぐりを三つ折りで始末する
肩がつながっていると、前身頃と後ろ身頃の袖ぐりもつながっているので、袖ぐりも同じように三つ折りで始末します。
脇を先に縫ってから袖ぐりを始末する方法でもいいのでそちらもやってみたのですが、カーブのきついところがあるので脇を縫う前の平らな状態で先に袖ぐりを始末したほうが縫いやすかったです。
先ほど、襟ぐりではカーブのところをアイロンでクセとりする方法で始末したのですが、袖ぐりの底はさらにきついカーブなのでちょっぴり危険ですが、切り込みを入れる方法にしました。
見返しがあるときのようにギリギリまで切ってしまわないで、縫い代の端をちょんちょんと切る程度の切り込みをいれます。
切り込みを入れすぎると三つ折りにした時にも広がってしまうので、なるべく少ない切り込みの数で注意しながらやってみてくださいね。
縫い代の端に切り込みを入れることで、強いカーブが直線に近づき、三つ折りしやすくなります。
脇を縫う
カシュクールを着た時に、右身頃が体に近いほうになるように作りたいので、裏側から見て右身頃が手前になるようにして重ね合わせ、後ろ身頃と前身頃の端3枚を合わせ、脇を縫います。縫った端はロックミシンで始末してください。
脇の縫い代はアイロンで後ろ身頃側へ倒します。
袖ぐりを先に始末しているので、脇と袖ぐりの境目の縫い代が邪魔になる場合は手縫いで縫い代の先を縫い留めておきます。
裾を縫う
裾をロックミシンで始末するのですが、前身頃は2枚をくっつけたいのでずれないように待ち針を打ち、裾周りにロックミシンをかけます。
出来上がり線で裾を折り、ミシンで縫います。
ロックミシンの端の糸の始末などをして完成です。
カシュクールまとめ
エスニックな柄の柔らかいニットと、無地の空色のニット生地で片身替わりのカシュクールができました。夏っぽい組み合わせが気に入っています。
スカートは同じ生地でスリットがたっぷり入ったロングタイトスカートにしようかな?と考え中です♪
大人っぽくて健康的なセクシーさのあるカシュクール。トップスの中にはカップ付きのブラトップインナーを合わせると軽く着られていいなと思います。この夏大活躍しそうなカシュクールが出来上がりました。
こちらはもっと柔らかい、とろみのあるニット生地で作ってみたのですが、同じ型紙だけれどドレープ感が凄く出ました。ドレープをくっきり出すには無地のほうがわかりやすいし、柔らかい生地のほうが綺麗な生地の流れが作れますね。
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